創立50周年に寄せて 市原看護専門学校が創設50周年を迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。この地で50年間の長きにわたり高い理念を掲げ、看護師の育成・教育を続けてこられましたことに、地域住民として心より敬意を表し感謝を申し上げます。 私が看護師として市原市で仕事に就いて約20年、高齢・少子化社会の医療に従事して感じたことを述べさせていただきます。姉崎病院が栄養サポートチームを立ち上げたのが18年前、私もNST療法士として参加しました。多職種の方と臨床で活動を共にし、ミーティングを重ね学ぶことが多くあり、チームに加わることで改めて看護師としての役割と使命を再認識いたしました。看護師は患者さんに最も近く、また長時間関わる職業です。チームで活動する際に、他職種のスタッフと患者さんやそのご家族とのパイプ役になって、看護師の視点で得た情報を提供することがより効果的な活動につながりチームに貢献できると実感しました。 また、国は2025年を目標に地域包括ケアシステムの構築を目指していますが、このシステムの連携でも同じように看護師が係ることで、患者さん・ご家族により有効であると私自身の相談員・介護支援専門員としての経験から感じています。患者さん・ご家族により近く、より長く接して看護の視点でニーズを把握することが、他職種・施設間の連携を当事者の視点に近づけることになるのではないでしょうか。 現在、医療・介護はたくさんの課題を抱えており、変革を求められています。そういう時代に、地域の中で看護師が積極的に連携に参加し活動されることを期待したいと思います。 卒業生の皆様には今後も、市原看護専門学校を卒業した看護師であることに自信と誇りをもって、地域の医療に貢献してくださいますようご活躍を祈念いたします。実習施設■医療法人社団健老会 姉崎病院 総看護師長 京野 忍39■
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