市原看護専門学校創立50周 年に寄せて 創立50周年おめでとうございます。半世紀にわたり、市原市の地域医療のために貴校が果たされてきた役割は、大きいと思います。 磯ケ谷病院は昭和46年に開院、市原准看護学院は昭和48年に開校ということで、ほぼ同じ時代を歩んできたことになります。准看護学院は医師会立で、当時の市内の先生方が大変な御苦労をされて設立されたと聞いています。当時の先生方に准看護師を育成しようという強い思いがなければ、今の学校は無かったかも知れません。 1年前まで准看護学院の1回生看護師が、磯ケ谷病院一筋で勤めておりました。入学当時は校舎がないまま学校が始まり、場所を転々としながら授業を受け、卒業時にようやく現在の場所に校舎が完成したと話してくれました。こういった話からも、学校設立当時のご苦労が偲ばれます。 以降50年にわたり、貴校の功労により数多くの准看護師、看護師が誕生しました。当院からも、多くの学生を通わせて頂きました。本来は、「働く」、「学ぶ」、このどちらかだけでも相当な努力を要します。看護は専門性が高く、知識と応用力が必要な職業です。その教育には並々ならぬ御苦労があるはずです。貴校は長年に渡り、この両立を目指す学生を支え、その教育に御尽力されてきました。今後も市原の地に看護学校があり続けることを切に願っております。 最近は、新型コロナウィルス感染症の対応にあたる看護師不足が強調されていますが、この看護師不足はコロナ流行前から変わらぬ問題です。 貴校で育てて頂いた准看護師、看護師が、働きやすく、長きに渡り在職できる職場環境を提供することが、当院を含めた多くの病院の責務だと考えます。 貴校の今後の益々のご発展と、校長先生をはじめ、教職員の皆様のご健康とご多幸を祈念致しまして、お祝いの言葉とさせて頂きます。実習施設■医療法人社団直樹会 磯ヶ谷病院看護部長 吉原 謙司35■
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