市原看護専門学校 創立50周年を迎えて
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市原看護専門学校創立50周年に寄せて この度、創立50周年を迎えられましたことに、心からお祝いを申し上げます。  退職して早くも8年の歳月が流れ学校での仕事も遠い思い出になりつつあります。2年課程併設に当たっては、開設準備室ができる年に定年退職された当時の准看護師養成課程・教務主任の、中西とよ先生の多大なご尽力がありました。開設準備として、厚生省の看護研究研修所の幹部看護教員養成課程に1年間通わせていただき、現在の准看護師課程実習室の隣部屋(現・家庭看護実習室)を改造し、そこに1993年4月に事務員1名と教員1名で長机2つとパイプ椅子を備えた準備室が立ち上がりました。内田威郎医師会長、井上雄元副会長、運営委員、準備委員の先生方のご指導の下、徐々に増えていった教員達と、千葉県、市原市、実習病院、県内の看護学校、非常勤講師の先生方等々からいろいろご教示、ご支援をいただくなど大変お世話になりながら、時に夜中の2時、3時まで仕事をしながら、2年間の準備期間を経て1995年開設に至りました。 準備室、看護学科で、開設、運営に関わってくださったすべての皆様方から、今思えば筆舌に尽し難いご支援ご協力をいただきました。知らないことが多すぎて皆様に大変ご迷惑をおかけしながらも、開設に関わるチームの一員として、地域で活躍する看護師を育てるチームの一員としてやってこられたのも皆様方のお蔭と感謝しております。看護職を取り巻く環境も時代の流れとともに変化してきております。開校当時、核となる看護理論は何か悩みました。そこでナイチンゲールの大理論といわれているものを核とした教育を目指すことを本校の教育の根幹に置くことが徐々に固まってきました。人間が本来持つ自然治癒力を高めることを目的としたケアを主とし、その日常の小さなケアの積み重ねを大切にしていくことです。それを土台にカリキュラムの編成、運用を行ってきました。働きながら、また家庭を持ちながら学ぶ学生が多く、その学生たちが目的をもって学ぶその努力の姿勢に尊敬の念を持ちました。学生とはお寺の鐘と鐘突き棒の関係で、相互の関係性はその時々に変わり、学生たちから私も沢山学ばせてもらいました。これらのことは、私の成長の過程でもありました。地域で活躍しているそんな卒業生達を誇りに思います。 今後の市原看護専門学校の益々の発展を祈念申し上げ、祝辞といたします。■ 前副学校長  栗田 幸枝47■

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