市原看護専門学校 創立50周年を迎えて
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 創立50周年、おめでとうございます。 国際武道大学の同僚であった大森盛和教授に誘われて、私が初めて市原看護学校を訪れたのは、平成7年のことでした。そして新しく始まる看護学科で英語を担当させて頂くことになりました。 看護学科での英語の授業は2年間でしたが、その後3年あけて、平成12年から24年まで、看護学科で心理学を担当しました。平成22年からは准看護学科でも、患者の心理を担当させて頂くようになり、現在に至っています。 非常勤講師としての四半世紀に及ぶ市原看護専門学校での思い出は、実に感慨深いものがあります。 多くの思い出があります。生徒の皆さんや先生たちそして職員の方々との出会いは、今も心の中で、私の人生の大切な思い出となっています。人と出会うことをとても大切に考えるのが、私の心理学の考え方です。 毎年短い期間ではあっても、生徒の皆さんの前で、語り教えることは、私にとってとても貴重な時間でした。 私は、近年になって2冊の著作を出版しました。そこに書いた内容の多くは、学会や論文などで発表する前から、市原看護専門学校の講義ですでに語っていたことです。 私自身、市原看護専門学校で教えることによって、看護ということを自分なりに考え続け、心理学を研究する上での多くの示唆を、そこから与えられました。そのことを深く感謝しています。 新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界の医療と看護の在り方が大きく変貌しようとしています。 その中にあって、市原看護専門学校がさらなる発展を成し、多大の問題を抱える現代世界において、多くの心身を病む方々の支えとなっていける、科学的な知識と偽りのない思いやりを持った、本来の看護師の育成に邁進されますことを心よりお祈りいたします。この度は、たいへんおめでとうございました。■ 講師  コミュニケーションII ■38創立50周年の祝辞―非常勤講師としての四半世紀を振り返りつつ―川津 茂生

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