市原看護専門学校 創立50周年を迎えて
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創立50周年にあたって 市原看護専門学校創立50周年、おめでとうございます。教職員の皆様をはじめ、関係者の皆様に心よりお祝いを申し上げます。また、貴校が半世紀にわたって、看護師の育成と確保に御尽力頂いたことに深く感謝いたします。 貴校が准看護学院を開校した昭和48年頃、当院は『千葉県立鶴舞病院』として、結核病床174床、一般病床110床で運用していましたが、看護師不足が問題だったそうです。 看護師不足は、全国で深刻だったと聞いていますので、市原の地域医療を支える貴校での准看護師の育成は、市民からも医療機関からも大変期待されていたのではないかと思います。当時の歴史を知る看護師からは、貴校の学生さんたちが大勢で実習に来ていたと聞きました。平成7年、貴校が准看護学科に加え看護学科を併設した後、看護学科の1回生2名を筆頭に、24回生まで40数名が看護師として当院に就職してくれました。現在も卒業生33名が、貴校での学びを礎に、『急性期から在宅まで、安全安心な患者中心の看護を実践します』を理念に、人間性豊かで自律した看護師を目指し日々精進しています。 現在、疾病構造の変化や少子超高齢社会の進展など、医療をめぐる状況は大きく変化しています。臨床現場では、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、あらゆる場で看護を必要とする対象に、高い水準の看護を提供することを目的に、2015年から『看護師の特定行為に係る研修制度』による研修が開始され、2020年度から特定行為研修を組み込んだ新たな認定看護師教育も開始されました。そして、看護師基礎教育は、2022年度から地域・在宅看護論などの単位数が引き上げられた改正カリキュラムが適用されます。看護師は、今まで以上に、専門職として多様性や複雑性に対応し、タイムリーに判断・対応することが求められ、かつ多職種連携の要として、看護の独自性や専門性を発揮することを期待されています。このような時代に、看護の専門職を育てるには、教育の場と臨床の場での連続した教育支援が必要不可欠と考えております。次の半世紀をさらに輝かしい未来にするべく、看護学校と職場が、看護師にとって適切な人材育成の場となるよう今後も引き続きよろしくお願いいたします。 関係者の皆様のご健勝と益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。実習施設■ 千葉県循環器病センター 看護局長  鈴木 美香 (令和4年3月1日現在)25■

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